家の中にも汚染物質は潜んでいます。
シックハウス症候群という言葉、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
他にも聞きなれない名前もあると思いますが、一緒に確認してみましょう。
汚染物質
汚染物質とは、空気・水・食べ物などを
私たちにとって有害な存在に変えてしまう物質のことです。
細菌・ガス・放射性物質などの毒が空気・水・食べ物に付いたり染み込んでいくイメージです。
家は様々な建築材料を集めて作っています。
各材料に汚染物質が含まれていた場合、人はアレルギー反応を起こしたり
ひどい場合ではガンにまでなってしまいます。
こういった建物による健康被害の代表的な例がシックハウス症候群です。
シックビル症候群とも呼ばれています。
症状例
めまい・頭痛・吐き気・のどの痛み
地球にはさまざまな汚染物質が存在しています。
ここでは室内に潜む汚染物質にしぼり、ピックアップしました。
ホルムアルデヒド
常温では無色の気体。粘膜を刺激する。
水に溶けやすく、その水溶液がホルマリンと呼ばれるもの。
ホルマリンは防虫剤や防腐剤としてよく使用されているが、揮発性が高い。
内装材や壁紙でも接着剤や凝固剤としてかつては使用されていたが、
現在はホルムアルデヒド含有量の極めて少ない内装材・壁紙がつくられている。
症状
- シックハウス症候群(頭痛、のどの痛み、眼の痛み)
- 発がん性
- アレルギー反応・他(皮膚炎、結膜炎、気道炎、肺障害)
発生場所
- 壁紙の防腐剤
- 内装や下地(合板、断熱材、複合フローリング)の接着剤
従来の紙巻きタバコの煙にもホルムアルデヒドが含まれており、
このアルデヒド類がタバコの発がん性に関与しているといわれている。
アスベスト(石綿)
繊維状のけい酸塩鉱物のこと。空中に浮遊する。
石綿(いしわた、せきめん)とも呼ぶ。
建築業界では1955年頃から利用され始めました。
石綿は安価なだけでなく下記のような優れた性能があります。
・断熱性
・耐火性
・防音性
・絶縁性
特に高度経済成長期は、多くの現場で使われていました。
しかしその後、アスベストによる健康被害が判明し製造や使用が原則禁止となっています。
現在はアスベストが含まれる建物の解体時には含有量調査や飛散防止対策が必要です。
私も業務で必要になり、石綿作業主任者の資格を取りました。
取得の難易度は低いのですが、解体工事のときに必要なため資格を持った現場管理・監督の需要は増えています。
アスベスト処理が必要な建物は、現在も多くがそのままなため
「建設業界の負の遺産」「高度経済成長期の負の遺産」と言われています。
症状
- 塵肺(呼吸器障害)
- 中皮腫
- 肺がん
- 胸膜炎
- 胸膜肥厚
発生場所
- 防火材料
- 断熱材料
- 吸音材料
昔は理科の実験でも使われていました。
アルコールランプでビーカーを温めるときに乗せていた金網の白い部分です。
※参考商品(ノンアスベスト)
レジオネラ属菌
自然界の水中や土中にいる細菌。
20~50℃で繁殖する。
36℃前後で最も繁殖しやすく、清掃不十分な循環式浴場、スポーツクラブ。旅館などで
湯気やシャワーから菌を吸い込んでしまう。
殺菌方法として塩素消毒や55℃以上の環境にすることがあげられる。
症状
- 肺炎
発生場所
- 冷却塔
- 24時間風呂