ショールームへ行く前に
建築でいうショールームとは、設備・ドア・床材など実物サイズで仕様の確認ができる展示場のことです。
今回はそんなショールームについて見ていきます。
ショールームのメリット
そのままですが「実物サイズのサンプルを見れて触れられる」ことです。
最近は各メーカーのサイトからオンライン見学も受け付けています。
壁紙やタイルは、A4サイズのサンプルを取り寄せることができるのでそれでokという方も多いです。
ですが設備関係は実際に引き出しを開けたり水道を捻って使用感を確かめたり、
浴室は入ってサイズ感を確かめたいという方が多いです。
自分の身体に合うのか、生活動線に影響はないのか、まで把握するにはやはり図面だけでは限界があります。
特にキッチンは今お使いの物が身体に馴染んでいるので、いざ暮らし始めて「違和感があるな」
とならないよう、コンロとシンクの位置や細かい部分までフィット感を確認しておきたいですね。
ショールームのデメリット
私が考えるデメリットは、まずショールーム見学はかなり疲れるということです。笑
得に新築を建てる方は、設備から床材、建具までフルで確認するので大変です。
1日で3箇所のショールームを掛け持ちされる方もおり、しつこいですが本当に体力勝負です。
見て楽しみつつショールームの案内人に細かい仕様の仕組みや違いを教えていただきながら、
たくさんの比較・選択をするので体力と頭をフルに使います。
また、コロナが流行してから予約制のショールームが増え自由に行きづらくなってしまいました。
予約が埋まっており、後日もう一回あの部分を見に行こう。と気軽にできないことも多いです。
ですので、しっかり準備をしてショールーム見学に臨むことをおすすめします。
決して安くはないお買い物なので「疲労感に負けて適当に選んでしまった…」と後悔しない選択をしてほしいです。
2つ目のデメリットは、テンションが上がり過剰にグレードの高い物を選んでしまう場合があること。
当然良い製品は見てしまうと惹かれますし、初めて見る機能も多く、良い出会いもあるかもしれません。
その辺りも考慮しながら予算を決めておきましょう。
そんな経緯で今回は管理人が力を込めて『ショールーム見学のチェックポイント』をまとめてみました。
ショールームに行く前に、ここで一緒に予習しておきましょう。
展示されている物
今回はまずこの3つのみを取り上げました。
(熱が入り過ぎて想像よりボリューミーになったためです。予習の段階で皆さんに疲労感を与えるわけにはいきません!)
- キッチン
- カップボード
- 洗面台
メーカーによって、展示内容が異なります!
キッチン
1番の花形、メイン設備ですね。
キッチンの為にショールームに行く!という方も多いのではないでしょうか。
内装や仕様にそこまでこだわりのないお客様や、リフォーム工事のお客様も「キッチンは確認しておこう。見て選びたい。」と言う方がほとんどです。
ショールームで全設備を回る余裕がない場合も、優先順位は高いでしょう。
ここに注目!
サイズ
設計段階でおおよその寸法は決まっていると思いますが、確認が必要です。
シンク、作業場、コンロ部分と両端のスペースそれぞれ使い方を想像しながら確認しましょう。
また、広いショールームでみるとサイズ感にずれが生じることもあるので、今お住まいのキッチンの各部分の寸法を測ってみるのもおすすめです。
現状と同じサイズで良いのか、何cm広くしたいのか削ってもいいのか。
具体的にチェックしておくとよりスムーズに見学できます。
天板高さ
目安は【身長÷2+(5~10)】㎝ と言われています。
注意すべき点はショールームでは靴を履いているので、その分は引いて検討することが必要です。
そのため普段履いているスリッパを持参される方もちらほら。
※高さの設定は5㎝刻みで選べたり、1㎜単位で選べるなどメーカーやグレードによって異なります。
高さの設定は5㎝刻みで選べたり、1㎜単位で選べたりメーカーやグレードによって変わります!
天板(ワークトップ)
天板とは作業台部分のことです。
大理石や人工大理石、ステンレスなどの素材と各カラーを選べます。
「耐久性を重視したい」「数年しか利用しないからデザイン性で選ぼう」この辺りも方向性を決めておくとスムーズです。
シンク
ここはサイズと形、素材、色をチェックします。
シリーズによっては【天板:人造大理石+シンク部分:ガシガシ使えるステンレス】のように異素材の組み合わせもできます。
水栓
水栓も種類がたくさんあります。形・カラーは実際に見て選ぶといいですね。
調理中や食器洗い中に水栓を汚さない自動水栓機能や、除菌機能(例:次亜塩素酸水)などオプションが選択できます。
また、浄水器の有無も重要です。浄水器はカートリッジの定期交換等、初期費用以外もかかります。検討している場合は交換時期は何年単位かなどショールームの方に聞いてみましょう。
最近はカートリッジ交換が簡単なように水栓部分に組み込まれているものもあります。こういった水栓はサイズが大きく存在感も出ます。
キッチン下収納にカートリッジがある場合は、普段は見えない代わりに交換時に少し手間がかかるデメリットがあります。この辺りはショールームで詳しく説明していただけますが、ショールーム見学はその場で初めて知る情報が多く、大変ですので事前に理解しているとスムーズですね。
加熱機器
- ガスコンロ
海外製などこだわりのある方は情報収集が必要です。
コンロのワークトップも素材が複数あります。
ワークトップの違いは下記サイトがわかりやすいので、気になる方はぜひ覗いてみてください。
・ガス器具ネットmarue スタッフブログ(※外部リンクです)
https://www.marue.com/staffblog/gas-conro-top-plate/
- IHコンロ
オール電化にする場合など、決めている場合は工務店、設計士、ショールームの方にお伝えしておきましょう。
- グリル
水無し両面焼き・水無し片面焼き・水あり片面焼きの3種類があります。
紹介)Panasonicの3連コンロもおすすめです!
https://sumai.panasonic.jp/kitchen/wideconro/
レンジフード
レンジフードも種類がありますがスリム型で比較すると、グレードによって自動洗浄の範囲が変わります。つまり初期コストをかけるとお手入れの手間が減るということです。
しかし最近のレンジフードは新しい機能がどんどん開発されているので「標準仕様でもそこまで掃除が簡単なの?」と驚かれるお客様が多いです!
『スリム型レンジフード』
食洗機
食洗機を検討している方はここもチェックしておきましょう。
- サイズ(幅) 45㎝ or 60cm
- 容量 浅型 or 深型タイプ
- 開き方 スライドオープン(引き出し型) or フロントオープン
- 日本製 or 海外製 それぞれの違い
食洗機を付けると、キッチン下の収納が1つ分減ることになるので本当に必要か考えるのも大事かなと思います。
「欲しいはずだったのに、いざ暮らし始めるとあまり使っていない…」という声も時々伺います。
キッチンにより対応している食洗機も異なるため、
希望の食洗機メーカーがある場合はキッチン選びの前に確認が必要です!
カップボード
カップボードとは食器棚のことです。キッチンキャビネットとも言います。
カップボードもチェックポイントがたくさんあります!
吊戸棚は付けるのか、それとも無しでカウンターはハイカウンターにするのか。
ゴミ箱や炊飯器はカップボード内に収納するのか。
図面で、各家電製品・食品類の配置を事前に検討しておくといいですね。
ちなみに最近はキッチン下の収納量が以前より増えているので、キッチンもカップボードも吊戸棚は付けないお客様が増えてきた気がします。
トースターの横にパンを置いたり、コーヒーメーカーの横にコーヒー豆を置いたりしていませんか?
そういった見落としがちな食品類の置き場も考慮して、キャビネットの種類・サイズを選ぶのがおすすめです。スペースにゆとりがあれば、いざという時役立ちます。
カップボードの天板や扉面材の色はキッチン合わせの方が多いですが、
ダイニングルームから2つ同時に見えない配置の場合は、敢えて色を変える方もいます。
今はネット通販でも海外製やおしゃれな物など、様々なカップボードが販売されています。
チェックしておくと自分の好みや機能の把握、価格相場の予習ができます。
洗面化粧台
洗面化粧台も時代に合わせて進化していて、収納スペースの中にコンセントが付いてるものまで!
電動歯ブラシやシェーバーを充電したまま収納できる仕様です。
新しい収納方法や水垢がより付きにくい汚れ防止洗面器など各メーカーの企業努力が感じられ、見るだけで楽しいです。
今の収納量や、希望する付属コンセントの数を把握して見学に向かえるとバッチリです!
ちなみに洗面台はオーダーメイド、造作を選択される方も多いです。
コストはかかりますが、好きな寸法に収納を作れるので無駄のない設計が可能に。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
予想より確認するところが多かったでしょうか。少なかったでしょうか。
オプションの有無でコストも上下するので、事前に優先順位を決めておくのが何より大切だと思います。
それをショールームの案内の方に伝えておくと不要な箇所の案内は省いていただけたり、
優先順位の高い部分は詳しく説明してもらえたりと、より自分に合った案内が受けられます。
一度に色々と選ぶので、帰宅後どんなイメージだったか忘れないよう
ショールームの方に許可をいただいて、写真撮影しておくのもおすすめです。
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