一条工務店の「水に浮く家」
一条工務店の通称「水に浮く家」はご存知ですか?
この動画を見ていただけると一発で意味がわかります。
異常気象で浸水も多い時代。2022年11月にも静岡でも浸水がありました。
浸水被害に遭わないために考えられたのがこの水に浮く家です。
2019年に防災科学技術研究所にて公開実験が行われ、
2020年に「耐水害住宅」が発売されました。
家が浮く仕組みと耐水外住宅のポイント
一度の被害で、機械が壊れたり部材が腐食したりと怖いのが水害です。
耐水害住宅で行われている工夫ポイントとは。
「浮力」に注目
浸水するほどの水害が起きたときに、浮力を利用して家が浮く仕組みになっています。
通常基礎の下に、もう一枚コンクリート基礎を敷く二重基礎構造とすることで浮いた家が流されずその場に着地。
この家が浮く仕組みで室内への浸水被害を防ぐのです。
浮いた建物が流されないようポールと専用ダンパーで繋いでいます。
もちろん浮くだけではありません。他にも細やかな工夫と対策がなされているので見ていきましょう。
浸水時、床下換気口は自動で止水
建物の基礎部分には換気口があります。
普段は湿気や土台の腐食対策として役立つ換気口ですが、浸水時に水が入ってしまうと基礎部部への影響も拡大します。
対水害住宅では、弁を備えることで浸水時は自動で蓋がされる仕組みになっています。
これがあると災害後も、基礎のやり直しや腐食よるシロアリ被害などの心配を最小限に抑えられます。
排水管内で起こる「汚水の逆流」を自動で防ぐ
換気口からの入水と同じく、水かさが増したときに心配なのが排水管内で起こる「汚水の逆流」
水が流れる向きが変わると弁が閉まる仕組みによって、
豪雨や浸水被害時に排水管の水かさが増しても汚水の逆流を防いでくれます。
水没時も壊れない電気設備でライフラインを守る
エアコンの室外機や外部コンセントを高い位置に設け、水害から守ります。
100㎏以上の重さがある蓄電池も同じく高い場所に設置。
また、エコキュートは水に弱い電気部分を機械内部の上の方に持ってくることで水害時も稼働可能に。
エコキュートのタンクには370リットルの水が貯水されるので万が一の断水時も安心。
坪単価+3万で水に浮く家ができる
どこまでの対策を行うのかオプションにより金額は異なりますが、
「水に浮く家」にする場合、坪単価が+3万円になります。
一条工務店で家を建てようと思っているけど、耐水害住宅はどれくらいでできるのか?
そう思われる方も多いと思いますがいかがでしょうか。
基礎の立ち上がり部分が分厚くなるなど、
家の広さによって必要部材も変わるため坪単価でのオプション計算になっているようです。
水害対策の必要性「家族と被害後の生活を守る」
水害被害も年々増えているので災害対策がより見直されています。
一条工務店の実験での映像をみると、室内の家具・家電への影響の違いがよくわかります。
住んでいる地域にもよりますが、水害対策の必要性は軽視できないことがわかります。
万が一の時に家族の安心とその後の生活を守ってくれます。
「水に浮く家」の評判
耐水害住宅を体験・検討中の方たちの口コミ。
水害対策を考えてオプションを付けていくとトータルでは高い。
万が一は家族は安全な場所へ逃げると思う。家を守るための仕組み。
災害対策のため窓の高さやサイズ・ドアデザインに制限があり、プランの自由度が減る。
良心的な価格設定だと思う。
建物自体や家財被害の補修にかかるコストと手間を考えると魅力的。
まとめ
一条工務店としても普及させたいのが先という意見もあり、今はまだ価格設定は良心的なようです。
これからどんどん災害対策が一般的になっていくと値段も変動することが考えられます。
安全性・機能性を優先しているためドアや窓のデザインにもまだ制限があります。
この辺りも、今後耐水害・耐災害が標準仕様になればバリエーションも増えていくでしょう。
局所的豪雨が増えている今、検討してみてはいかがでしょうか。