クロスの役割
クロスとは建物の内壁仕上げの壁紙。
壁の保護や、インテリアの装飾にもなる布・紙でできた内装仕上げの1つで、
部屋の雰囲気を決める重要なポジションも担ってます。
種類・機能
一言にクロスといっても種類がいくつかあり、利用場所や好みで使い分けできます。
種類
機能・効果で検討する前に、大きく3つに分けられます。
- 和紙
主に和室用の壁紙です。当然ですが、水回りには適しません。 - リフォーム用
リフォーム用は、一般的なクロスよりも分厚い製品です。
リフォーム向けというのは厚みの違いだけなので、
新築でも利用可能で下地の凹凸が響きにくいのが特徴。 - 発光・蓄光
これは子供部屋でよく利用される暗闇で光るクロス。
最近は柄も多くあります。
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機能
最近のクロスは機能も増えています。
標準仕様で付いてくるものから、専用のものまであります。
希望のものがある場合は、打ち合わせの段階で設計士やコーディネーターさんに伝えておくといいでしょう。
- 汚れ防止
- 傷に強い
- 消臭
- 抗菌・ウイルス対策
- プロジェクター用
- 温度調整
- 通気性
- 高反射
- ストレッチ
- カビ発生防止
細かく分けると最近の壁紙は機能性も上がり、種類も増えているのがわかります。
広い面積の場合、金額にも影響してくるので範囲を決めて貼り分けてクロスを選ぶのもコツです。
値段・等級
SP級・AA級とクロスには等級もあり、値段設定が異なります。
やはり安価な方は無地やシンプルなものが多いので、柄物は少し高級になります。
海外製
ウィリアムモリスやマリメッコ柄やディズニー柄は人気ですね。
他にもドイツ製、イギリス製、トルコ製、、、と多種多様です!
今はインターネットで簡単に見れるので調べてみると楽しいですよ。
※注意点※
海外製は日本製より配送に時間がかかるので、入荷時期や配送期間の確認が必要です!
海外製に限らず柄物の場合、つなぎ目を合わせるためにロスが多く出がちです。
しっかりホームページで確認し必要な面積が貼れる量(メートル)を注文しましょう。
または、設計士やコーディネーターに相談してみましょう。
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施工方法
下地のプラスターボード(石膏ボード)の隙間をパテ処理し、その上にクロスを貼ります。
プラスターボードとは黄色い表面が紙素材のボードです。
メーカー
取り扱いメーカーを見ていきましょう。
海外製に限らず今は個人でもインターネット購入できる商品が多くあり、選択肢が増えています。
※50音順
sangetsu(サンゲツ)
サンゲツはショールームもあり、壁紙だけでなくカーテンなどの他製品も豊富です。
ホームページでバーチャルショールームが楽しめます!
シンコール
ショールームは 北海道・東京・名古屋 にあります。
トキワ産業
ビートルズのレコードジャケットが壁紙として日本初登場。
ファンにはたまりません。→ザ・ビートルズ | デジウォールトップ | 壁紙のトキワ
東リ
全国にショールームがあり、ラグやマットも取り扱ってるメーカーです。
公式YouTubeで製品紹介もされてます。
リリカラ
東京・大阪・福岡にショールームがあり、
ミッフィーや伊勢型紙、英国調といった多種多様なシリーズから選べます。
ルノン
襖紙にも力を入れてるメーカーで、蓄光壁紙のデザインが特徴的で印象に残ります。
サンプル
クロスは、カタログでも実物を見れます。
サンプルを取り寄せると、A4サイズで確認することも可能。
色は範囲が大きくなると、明るく鮮やかに見える特性があり、
これは光を吸収する範囲が大きくなるからといわれています。
実際にクロスを貼るのは広範囲なのでサンプルより少し明るく鮮やかになることを覚えておきましょう。
また光の当たり方や照明の色合いにも影響を受けますね。
キッチンやテーブルが彩度の濃いものだと反射してクロスに色が映ったりします。
「青のキッチンにしたら、白の壁紙が水色に見える」といったことが実際にありました。
予定外のことが起こる可能性もあるのでサンプルをみながら、部屋全体でのイメージもしておきましょう。
他の人気内壁仕上げ
クロス以外の内装仕上げも色々あります。人気のものを挙げてみます。
タイル
キッチンや洗面台の水回りに一部アクセントとしてタイル貼りを選択される方は多いです。
また、花を飾ったりするニッチ内など濡れても大丈夫なようにタイル貼りにする方も。
60㎝×30㎝程度の1枚1枚が大きいタイルをテレビ裏の壁面に利用する家も増えてます。
普通のタイルではなく、消臭・調湿機能のあるエコカラットも人気。
ストーングレース(LIXILエコカラットプラス)は事例写真でもよく見かけます。
磁石
子供がお絵かきができるように黒板としても使えるタイプの壁紙。
これはインターネットでも販売されており、施主施工やDIYで後付けすることも可能です。
また、画鋲で穴をあける必要がないのでクロスの下にマグネットを仕込む方もいます。
見た目は他の壁と変わず、必要な時だけ利用できるので仕込むのは賢いですね。
磁石を仕込んでおくとこういったお祝いのときの装飾にも活躍します。素敵ですよね。
コンクリート打ち放し
敢えて壁紙は貼らずに無骨さを出す方法です。
美容院やカフェで敢えて見えた仕上げにしているところもたまに見かけますね。
おしゃれですがコンクリートは蓄熱するので、外環境に合わせて室内側も寒くなったり熱くなりやすいです。
→【温熱環境6要素を簡単に解説!】適正温度・湿度は?快適な部屋の作り方
木板
喫茶店や、ログハウス調の家で見かけます。
全体を木で統一すると別荘みたいにしたり、アメリカンな雰囲気になります。
クッションやカーテンの組み合わせ次第でジブリ風にすることもできます。
ジプトーン
ジプトーンは知ってますか?
事務所の天井でよく見るボードの1種です。
下地のプラスターボードが要らない分、安く済むので事務所の天井でよく使われています。
クロスと違い、汚れや日焼けも目立ちにくいのが特徴です。
ひび割れ・汚れ
劣化や下地処理の影響でひび割れが起こる場合があります。
コーキングで自分で補修することも可能です。
白の壁紙の場合、ちょっとした汚れはプラスチック消しゴムで消したりメラミンスポンジで優しく擦ると取れます。
また裏ワザとしてベビーパウダーをはたいてぼかす方法もあります。
新築時に検査でも気付かない程度の小さい汚れだと隠せます。
張替え
施工方法でも書きましたが、クロスは柄の面と裏紙の2層構造になっています。
例えばリフォーム時や壁紙張替え時にクロスを剝がすと裏紙だけ残る仕組みになっています。
上手く剝がせると、上から新しいクロスを綺麗に貼れるので手間が少なく済みます。
ですが古い建物だと昔の糊がしっかりくっついており、なかなか上手に裏紙を残して剥がせません。
職人さんや解体業者がこびり付いた壁紙を削ったりとしますが、やはり限界があります。
こういう時のためにリフォーム用の分厚いクロスがあるのです。
しかし、もともとキッチンパネルがあったところなどどうしても糊やボンド跡が綺麗に取れない場合は、リフォーム用のクロスでも限界があります。
どうしても気になるときは下地のボード自体を貼り替えるか、既存のボードの上に新しくボードを貼り二重張りにしてしまうこともあります。これは上張りとも言います。
リフォーム工事でフローリングの上に新しくフローリングを上張りするのと同じ要領です。
壁でも床でも上張りする場合は、巾木や扉枠などにも影響が出るので工事範囲が広がってしまうことも。元の床やクロスを剥がさない分、解体範囲が減り予算が増えるとは限らないので工事範囲と見積を見比べてリフォーム範囲を決めるのをオススメします。
おわりに
今回はクロスとその他の仕上げについてまとめてみました。
ハウスメーカーによっては標準仕様があり、海外製やマグネットタイプの壁紙の存在を
仕様決定後に知ったという声も聞くので、こだわりたい方はどんな種類があるか予習しておきましょう。
![](https://www18.a8.net/0.gif?a8mat=3NPCWG+EIQLWY+4UX8+5Z6WX)